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休眠預金活用助成「子ども・若者支援事業新型コロナ対応助成」

実行団体 事業報告

一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA)が実施する、休眠預金等活用法に基づく「新型コロナウイルス対応緊急支援助成」の資金分配団体に採択されたことを受け、実行団体を公募しました。コロナ禍のもとで神奈川の子ども・若者や子育て家庭の抱える課題の解決を目指す事業を助成対象事業とし、厳正なる審査の結果、6団体、総額11,050,000円を助成しました。
 

【実行団体 事業報告】

■ 特定非営利活動法人子どもと生活文化協会

事業名:農園を活用した子ども若者支援事業
助成金額:2,199,500円
内訳 直接事業費 1,925,000円
   管理的経費   274,500円
事業概要:突然の休校により学校からの教材配布やオンライン授業の準備もないまま、コロナ感染予防のために家にとじ込まされ孤立しストレスを溜めることになってしまいました。この問題を解決する一つが密にならない野外での農作業です。しかし、多くが農業未経験者の為、作業手順や耕すなどの力仕事のサポートが必要になります。そこで、農業指導や生活相談など現場をサポートする有資格者を配置した当事業を展開することで、孤立しがちな子どもや家族と社会的自立を目指そうとしている若者や進路決定に悩む学生たちが、草刈りや耕耘などを協力しながら生産機能のある農園活動を通して互いにつながり合うことができ、社会課題の解決に貢献できます。
事業報告:小学生から高校生を対象とした不登校支援やひきこもりの人たちの居場所、一般の多くの家族が参加する市民農園などの事業が別々に行われていましたが、この度の事業を展開したことで、ボランティアを含めた多くの人たちがつながり合うことができた。11カ月に及ぶ週末ごとの継続した野外での実体験活動で不登校児童・生徒やひきこもりの若者たちが元気を取り戻し学校復帰や就職を実現することができ、本人はもとより家族も喜んでいます。

■ 特定非営利活動法人フリースクール鈴蘭学園

事業名:不登校・ひきこもり支援事業
子どもたちへの居場所の提供と学習支援
助成金額:1,808,900円
内訳 直接事業費 1,639,500円
   管理的経費   169,400円
事業概要:三密環境を出来る限り避けるべく、利用者の受け入れ方法の変更(受け入れ人数の制限と、利用者個々の利用時間を分けて三密環境にならないようにする等)、それに伴うスタッフ配置の変更(1日あたり2~3名程度増員を想定)、そしてコロナ禍によって来られない、若しくは外出が出来なくなっている子どもたちへのオンライン等を用いた各種支援(学習支援・心理ケアなど)のための諸費用(見込)をこの度、申請させていただきました。コロナ禍においても、利用者がホッと出来る空間の再構築や対面以外での支援方法の再考を行い、この状況下でも対応できる活動形態を構築できればと考えます。
事業報告:今回の助成金で主に、オンラインに対応できる機器購入、消毒用品の購入などに活用させて頂きました。オンラインでは子どもたちの活動以外に保護者の方とのオンライン面談などにも活用、消毒用品では自動噴射器を導入しました。自動噴射器は子どもたちには好評のようで、「来た時に消毒する」という習慣が身に付きました。コロナ禍で以前のような活動ができない状況ですが、今出来ることを子どもたちと考えながら活動しています。

■ NPO法人神奈川子ども支援センターつなっぐ

事業名:「トラウマのメガネ」プロジェクト
適切なケアにつなげるためのトラウマの視点
助成金額:869,000円
内訳 直接事業費 725,280円
   管理的経費 143,720円
事業概要:コロナにより増加した子どもが抱えるストレスや問題行動と言われる行動に対し、大人が正しい知識を持ち適切に対応するために、「トラウマのメガネ」プロジェクトと称 し、子どもを見守る視点として「トラウマインフォームドな視点」を普及啓発させることを事業の目的とします。多くの人プロジェクトを周知するために、トラウマの第一人者である白川美也子医師を講師にまねき、市民緊急公開講座を開催します。その後、「トラウマのめがね」プロジェクトのHPを開設し、子どものトラウマに関する記事を掲載し、継続的な啓発活動を行ない、収束の予測が立たないコロナによる子どもの影響について、適切に対処できる大人を増やしていきます。
事業報告:神奈川子ども支援センターつなっぐでは、子どもたちに関わる全ての大人たちが、「トラウマインフォームドな視点」を持って、子どもたちを見守り支えて欲しいと願い、「トラウマのメガネプロジェクト」を実行しました。トラウマ・フォーカス認知行動療法の第一人者である白川美也子先生をお招きし、講演会を実施、その後も、団体内HPにプロジェクトページを開設、啓発活動を続けました。活動を続けることで、子どもたちに関わるさまざまな分野の人が、「トラウマインフォームドな視点」の重要性に気づくきっかけになったと感じています。
20210314 市民公開講座 白川美也子(PDF)

■ 特定非営利活動法人よこはま地域福祉研究センター

事業名:「地域のみんなが元気になる活動事例集」
コロナに負けない!育てよう!子ども・若者
助成金額:2,643,673円
内訳 直接事業費 2,142,481円
   管理的経費   501,192円
事業概要:コロナ禍、暮らしにくさ、育ちにくさ、未来に夢を持って生きることに困難を感じる子ども・若者、その家族の増加が懸念されます。2020年6月「子ども・若者の育ちと自立を支える活動調査報告書」を県内134の活動団体の回答により、身近で伴走的な支援の価値を明らかにしましたが、感染症拡大により、こうした支援団体にも、活動困難が生じています。本事業は、改めて、子ども・若者・家族に今起きている課題を明確にし、こうした非常時においても、その課題に寄り添い、改善する支援のあり方を実際の活動団体やその団体を支える専門機関(専門職)と共に可視化し、活動の更なる普及・活性化のため冊子やWEB記事によって情報発信します。
事業報告:地域には、子ども・若者の多様な「生きづらさ」に気づき、支えようとする住民主体の活動団体、様々な居場所があります。活動者は地域の中で、子ども・若者に寄り添い、それぞれの方法できめ細やかな支援を実践しています。 私たちは、生きづらさを抱える10人の子ども・若者にフォーカスして、「地域のみんなが元気になる活動事例集」を作成しました。支援のプロセスで、子ども・若者がどのように変化し、前を向いて歩む姿をお伝えしています。 この事例集は、よこはま地域福祉研究センターのサイトからもダウンロードできますのでぜひご覧ください。

■ 特定非営利活動法人横浜メンタルサービスネットワーク

事業名:子ども・若者のキャリアスクール
駄菓子屋カフェで職業体験
助成金額:2,007,800円
内訳 直接事業費 1,607,107円
   管理的経費   400,693円
事業概要:設置・運営に費用をかけない空き家を活用した駄菓子屋カフェの開設、運営。サービス提供者=運営側:キャリア支援プログラム受講生(ひきこもり、制度の狭間にあるグレーな状況の子ども・若者)。サービス利用者=お客:地域の人々。接客業の職業体験が可能。作業内容は、①経理 ②商品管理 ③接客 ④調理の4つの作業を体験することができる。対象者は自分自身の得意・不得意分野を知り、将来のキャリア決定に役立てられる。また、 駄菓子屋カフェ運営側を体験することにより、対象者自身が地域の人と関わり、こんな自分でも役に立つなど自分への価値を見出し、自己肯定感を高める効果があります。
事業報告:中高生(Irodori)や若者(プレジョブスクール)が学び、駄菓子屋やカフェでインターンシップをします。カフェのお客さんは、応援してくれている仲間、地域の高齢者、赤ちゃん連れのママ、子どもたちです。私たちはここが、子どもや大人、赤ちゃんや高齢者、障がいがあるなしに関わらず誰もが利用する「みんなの家」になったら良いと考えています。

■ 一般財団法人エマージェンシー・メディカル・レスポンダー財団

事業名:感染防護と、新型コロナ時代の応急手当教育
~子どもが集う場所に安心と安全を~
助成金額:1,521,127円
内訳 直接事業費 1,239,500円
   管理的経費   281,627円
事業概要:感染防護及び、新型コロナ時代のファーストエイドの在り方についてワークショップを実施します。実際のシミュレーショントレーニングが必要であるため、Webでの開催ではなく対面でのワークショップとする。1回あたり3時間程度とし、内容としては以下とする。1、感染を知る 2、感染経路を知る 3、感染防護具の使い方 4、新型コロナ時代の救護の考え方 5、感染防護に配慮したファーストエイドシミュレーション。感染防護を含め、1回あたり最大でも15名平均で10名。シミュレーションのトレーニングの質を向上するため2名の指導者が実施します。
事業報告:【職業として子どもに接する皆様 必要な感染防護はできていますか?】
新型コロナは、子どもに接する職場やボランティアの場面で大きな影響を与えました。感染者数の波はあるものの、子ども関係施設でのクラスター発生も多く発生しています。一度クラスターが起きると、施設の閉鎖やイベントの中止、関係各所との対応などに迫られます。子どもが安心していられる場所の提供を継続していくためには、感染のリスク軽減が急務です。その中で見落とされがちなのは、子どもに傷病や困ったことが起きた際の感染防護です。子どもたちが、「気持ち悪い」「お腹痛い」「足を擦りむいた」と訴えてくるのはよくある事です。しかし対応時の、感染防護策はできてますでしょうか。日常生活と同じ行動では、感染は防げません。
私たちはそんな事態の中でも、感染リスクを減らすためのセミナーを実施しました。子どもが安心して遊べる場所を守るために。