子どもたちが生きていることに誇りと喜びを持てる地域社会を

神奈川子ども未来ファンド

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2019年度 選考結果報告

2019年度は、12団体のご応募をいただきました。第三者機関である選考委員会が公正に選考にあたり、以下の7団体への助成が決定しました。

神奈川子ども未来ファンド 2019年度 助成対象団体

助成総額 1,020,000円

団体名 事業内容 都市名 助成金額
生き×活きコミュニティ <居場所・コミュニティを創る事業>
ひきこもりや未就労者等が、フラッと参加できるフリースペース(場)を提供する
横浜 100,000
おっちー塾 <地域で困っている子どもを支える事業>
地域ボランティアによる不登校児童・生徒への学習支援とコミュニケーション支援
横浜 200,000
特定非営利活動法人子どもと共に歩むフリースペースたんぽぽ <小冊子を作成し不登校児を支援する事業>
子育て家族と地域の交流を支援
横浜 200,000
特定非営利活動法人ひだまりの森 <親子の孤立を防ぐ事業>
多様化するニーズに対応する新たな相談体制を作る(有料相談の実施・広報)
横浜 170,000
東戸塚【キララの教室】 <外国につながる児童への学習支援>
指導法の改善、受け入れ人数拡充を検討。10周年記念イベント、記念誌の作成・配布
横浜 120,000
特定非営利活動法人なまむぎこども食堂 <こども食堂>
「楽しい会話が何よりのごちそう」をスローガンに運営。新たに学習支援事業を開始予定
横浜 130,000
みんなの場「てとてと」 <困難を抱える家庭のための居場所事業>
簡単な食事の提供や各種講座とソーシャルワークによる支援を取り入れた居場所事業
相模原 100,000

神奈川子ども未来ファンド 2019年度 助成選考委員

委員長
北川 剛司氏(北川商事株式会社 代表取締役社長)
副委員長
高取 しづか氏(NPO法人JAMネットワーク代表)
委員
西川 正氏(NPO法人ハンズオン埼玉 常務理事)
藤沖 彩氏(神奈川県弁護士会 弁護士)
山口 明氏(神奈川県労働委員)

2019年度 助成対象団体講評

選考を終えて

本年度も「神奈川子ども未来ファンド」にご協力いただき、厚く御礼申し上げます。

一般課題への申請6件、「いじめ・貧困・児童虐待防止」をテーマとする課題分門に6件、合計12件のご応募をいただきました。

子ども達が必要とする様々な課題に真摯に向き合い、地域社会に根ざした活動に日々取り組んでおられる皆さまに、心から敬意を表すると共に、子ども達が生きていることに誇りと喜びを持てるような地域社会の実現に向けての、更なる活動の飛躍にご期待申し上げます。

ご支援・ご協力いただきました皆さまには、今後とも本事業への更なるご理解を賜りますようお願い申し上げまして、選考委員会のご報告とさせていただきます。

2019年度助成選考委員会
委員長 北川 剛司

選考経過

神奈川子ども未来ファンドでは、県内で、子ども・若者や子育てに関わる人が地域の中で育ちあう「場」を自立的に運営しているNPOの活動へ助成を行っています。

助成対象事業については、活動の充実や拡大が期待できるテーマを重視するとともにその手法や成果がモデルとなり、他の団体や他の地域にもよい影響や変化を生み出すことが期待されるような取り組みを優先し選考しました。

2019年度助成事業は、昨に引き続き「一般助成」に加え、課題助成(いじめ・貧困・児童虐待防止)を実施しました。総額100万円(1団体上限25万円)で募集したところ、総応募件数は13件(一般助成応募8件、課題助成応募5件)、応募総額は2,623,600円でした。応募団体には、日頃の活動の中から様々な課題を抱える子どもや若者たちの居場所を提供する事業のほか、団体の活動の整備や基盤強化などの提案などが見られました。

「一般助成」では、事業の必要性や先駆性、その目標と内容との整合性、事業の波及効果などの視点から検討を行い、本助成金による活動の充実や拡大が期待できる4事業を助成対象としました。課題助成では、防止の観点から検討し3事業を助成対象としました。

選考の結果、7事業(一般新規3件、一般継続2件、課題新規1件、課題継続1件)総額1,020,000円の助成を行うことに決定しました。

応募団体にみられた傾向

応募団体の所在地については横浜市が9件、相模原市、茅ヶ崎市、大和市、逗子市が各1件と横浜を中心に県内広域からの応募がありました。

活動分野は、地域に居場所のない若者支援などのほか、不登校児童を支える学習支援やコミュニケーション支援、こども食堂、フリースペース、外国籍の子どもたちへの支援、子育ての電話相談など様々な分野からの応募でした。

助成金の使途は団体の運営基盤の整備や学生ボランティアへの交通費など事業の運営にかかわる費用や、冊子の発刊、事業の充実に伴うスタッフの人件費など団体の運営にかかわる費用等にあてられ、その使途は課題に即し明確なものとなっていました。

助成対象団体 講評

生き×活きコミュニティ

事業名
居場所・コミュニティを創る事業
助成金額
100,000円
応募事業概要
ひきこもりや未就労者等が、フラッと参加できるフリースペース(場)を提供
講評
団体の拠点ができたり講座事業を受託するなど、着実に活動を推進されているのを感じます。生きづらさや不安を感じている人たちに、経験者の視点が生かされた「場」があることを知ってもらえるよう情報発信をさらに心がけていただくことを願っています。助成金なしで自立できるよう工夫と努力をかさねて財政的自立を目指して下さい。

おっちー塾

事業名
地域で困っている子どもを支える事業
~困っている子どもたちやその保護者を地域で孤立させない~
助成金額
200,000円
応募事業概要
地域ボランティアによる不登校児童・生徒への学習支援とコミュニケーション支援
講評
不登校、発達障がい、日本語の理解等多様な困り感を抱えている地域の子どもたちの居場所づくりとサポートのため、精力的な活動を継続されていることに敬意を表します。今後はスタッフの募集と研修を充実させていかれるとのことですので、より盤石な支援が続けられることを期待します。

特定非営利活動法人子どもと共に歩むフリースペースたんぽぽ

事業名
小冊子「何よりも命が大切!子どもたちからあなたへ(仮題)」の作成
助成金額
200,000円
応募事業概要
不登校を経験した子ども、親の声をまとめた小冊子制作し、学習会・交流会を実施
講評
不登校は特別な存在ではなく、誰にでも起こりうること。いろいろな生き方が認められていいんだと受け入れることができると、出口が見えてくるのではと思います。不登校を経験した子どもの声や親の声は、苦しみや悩みを体験しているからこそ現在渦中にいる人たちの励みになると思います。希望になる冊子を楽しみにしています。

特定非営利活動法人ひだまりの森

事業名
親子の孤立を防ぐステップアップ事業
助成金額
170,000円
応募事業概要
多様化するニーズに対応する新たな相談体制を作る(有料相談の実施・広報)
講評
人間関係が希薄なってきている現代において、子育ては大きな歓びもありますが、一方では様々な試練が待ち受けています。そんな「困った」時の相談窓口(拠りどころ)は絶対必要であり、それを確保するのは社会全体の責任でもあります。子供は社会の貴重な財産としてみんなで育てる意義を発信し続ける事を期待しています。

東戸塚【キララの教室】

事業名
外国につながる児童・生徒への学習支援
~地域に根差し 夢をつなぐ さらなる10年にむけて~
助成金額
120,000円
応募事業概要
指導法の改善、受入れ人数拡充を検討。10周年記念イベント、記念誌の作成・配布
講評
法律がかわり今後ますます外国につながる子どもたちは増えていくことが予想されます。これまで活動の実績をまとめ、より多くの人々が外国につながる親子と出会い、子どもたちの支援活動にかかわっていく機会をつくりたい、という主旨に賛同し、応援したいと考えました。今後の活動の広がりに期待します。

特定非営利活動法人なまむぎこども食堂

事業名
「なまむぎこども食堂」
助成金額
130,000円
応募事業概要
「楽しい会話が何よりのごちそう」をスローガンに運営。新たに学習支援事業開始予定
講評
回を追うごとに参加者がどんどん増えていること、楽しい食事の様子が見られたことから、貧困を抱える家庭のニーズをとらえ、地域に必要とされた事業だと感じました。今後学習支援にも力を入れて行きたいとのこと、より充実した支援が続けて行かれるよう期待します。

みんなの場「てとてと」

事業名
困難な課題を抱える子どもと家庭のための居場所づくり
助成金額
100,000円
応募事業概要
食事の提供や各種講座とソーシャルワークによる支援を取り入れた居場所事業
講評
さまざまな困難を抱えた子どもや保護者が安心して過ごせる場所づくりのためのソーシャルワーク/つなぐための活動を行いたいという主旨に賛同し、地域のさまざまな機関と連携し、たくさんの活動者を増やしたいという目標に、昨年度にひきつづき応援したいと考えました。