音楽療法 ぐるーぷ響
障がい児支援
- 事業名
- 音楽療法のための楽器と楽譜購入
- 報告
- 障害児への音楽療法活動を、グループ別セッションと個別セッションの2種類で行いました。グループでは楽器や歌、ダンスや手遊びなどを行い、個別ではピアノを使って指先の細かな動作の療法も行いました。子どもファンドの助成を得て、個人では買い切れない楽器や楽譜をそろえることができました。美しく微妙な音色を出す楽器が、障害を持つ子どもたちの心をゆったりさせ、行動の変化をもたらしてくれました。音楽を使ってコミュニケーションのスキルを覚えたり、打楽器を叩いて自分の気持ちを投影したりして、さまざまな内容の活動を行い、行動や心の成長の促進をねらいとした活動ができました。子ども達の余暇活動、保護者の情報交換の場にもなりました。長く地道な繰り返しの中で、小さな変化だけれど、確実な歩みを続けています。
社会福祉法人 杜の会
児童養護施設の学習支援
- 事業名
- 児童養護施設「杜の郷」算数教室及び個別支援家庭教師事業と「ふれあい塾」
- 報告
- 児童養護施設「杜の郷」(もりのさと)では、貧困、虐待、育児放棄など、困難を抱える子どもたちが生活を共にしています。きちんと学力をつけることが自立への第1歩という考えの元、「算数教室」と「個別支援家庭教師事業」の2本立てで、楽しみながら考える力をつけていくことを目指して定期的に学習に取り組んでいます。
また「ふれあい塾」では、地域で様々な困難さを抱えながら暮らしている子ども達が、その子のペースで職員との信頼関係を築きながら、学習に向き合っています。どちらの事業も習慣化してきたことで、勉強へ苦手意識が軽減し自信につながる子も増えています。少しずつですが、子ども達の「生きる力」に繋がっています。
学童保育スキップ鷺沼保護者会
学童保育
- 事業名
- 地域向けオープンプログラム事業
- 報告
- 鷺沼駅近くのビルの一室。部屋に溢れるほどの子どもたちが、宿題、手芸、おもちゃ遊び等に興じています。「上級生が下級生の面倒を見る」「自主性を重んじる」「ダメと言って禁止するより、自分で危険と楽しさを体得していく」。これが学童保育スキップ鷺沼の考え方です。子どもファンドの助成金が活用されている地域との交流を深めるためのオープンプログラムは、2012年度は4回実施し、100名を超える参加がありました。最初の3回は小学生の親子同士の交流、そして最後の1回は、子育てストレスの解消と自信回復をめざして、乳児、幼児のお母さん向けに実施しました。どの講座も好評で、地域に貢献、還元できたことを嬉しく思っています。
特定非営利活動法人ピアわらべ
子育て支援
- 事業名
- 法人事務局の強化
- 報告
- 保育士の専門性をいかして10年前に発足した子育て支援団体「ピアわらべ」。預かりのある親子のフリースペース「ピア」、地域子育て支援拠点「こっころ」、家庭的保育室「ピアピア」と3つの違ったニーズに対応する場を運営しています。
子どもファンドからの助成3年目の今年、支援が届きにくい人たちのところに出向いていく「子育て応援隊 ピアンド」を立ち上げました。その出動回数は、38回、延べ62名の支援者が出動しています。
また地域のイベントに遊びのコーナーを設け、子育て相談などにも応じてきました。サロンでの遊びの提供や整体院での預かりはとても好評を博しました。
新しい活動としては、地域の子育て環境向上を目的に子育てタクシーの支援団体となり、企業との連携がとれるようになったこと、地域のリクエストで発達障がいを持つ親の会を当事者たちと立ち上げることができたことなど、支援の幅が広がり、地域とのつながりも充実した1年でした。
キララの教室
外国人(籍)児童・生徒への支援
- 事業名
- 外国人(籍)児童生徒への学習支援事業
- 報告
- 日本で生活する外国籍の子どもたちに対して、一人ひとりの子どもに「寄り添う」ということを大切にしながら、マンツーマンで日本語や学校の教科の補習をしています。子どもたちが楽しく教室に通いつつ、春に設定した学習目標に向かって、達成感を得られるような取組みを行いました。
キララの会では仲間づくりのために様々な交流会を開いています。10月には子どもファンドの助成団体訪問の一環として、賛同人のN,U,さんとイベントチームの若者たちが訪問。11月のハロウィンパーティは、明治学院大学サークル「こころ」の学生さんたちと一緒の大仮装大会でした。そして12月のクリスマス会と、行事の内容もとても充実したものとなりました。一人ひとりの子どもが、日本の学校で楽しく友だちと学習ができるように、キララの教室のメンバーはこれからも子どもたちに「寄り添って」いきたいと思っています。
TIE トマトマの会
外国人(籍)児童・生徒への支援
- 事業名
- トマトマ教室運営―外国につながる子ども達のための補習教室
- 報告
- トマトマ教室は、中国をはじめとした外国につながる子どもたちに日本語による学習支援を行っているグループです。毎日曜、神奈川県民センターで20名ほどの中高生が机に向かい、マンツーマンで各自に合った勉強のサポートを受けています。神奈川子ども未来ファンドの助成金は主に交流会の費用に充てています。
2012年度の交流会は、10月に「八景島シーパラダイスで遊ぼう」、12月には「クリスマス会」そして3月には「よこはまみなとみらいで遊ぼう」などを行いました。外国にルーツを持つ子どもたちが、多くの困難を乗り越えて自信と意欲を持てるように、そして、多文化の特性を生かしながら社会で生活していかれるようにとの願いをもって活動を続けています。
認定特定非営利活動法人スマイル オブ キッズ
患者家族支援
- 事業名
- 病児のきょうだい児預かり保育
- 報告
- 横浜市南区にある県立こども医療センターは、重い病気の治療のために入院する子どものための施設で、遠方からの患者も多くいます。このこども医療センターに入院したり、外来診療を受けたりする子ども達のきょうだいは、面会もできず診療室にも入れず、院内のロビーや廊下などで長時間我慢して待っている子が多いという現状です。
そこで認定NPO法人「スマイルオブキッズ」は兄弟児のあずかり保育を始めました。子どもファンドの助成金は保育士への支払いに充てられています。この待ち時間を専門の保育士と遊ぶことで、成長期の精神的なストレスを解消させることができます。保育日誌をつけ、それを親に報告することで保育の様子が解り、子どもの精神的な安定が図られています。保育後は、親からも自宅での子どもの様子が落ち着いていると、大変好評を得ています。
守りたい・子ども未来プロジェクト実行委員会
震災支援
- 事業名
- 県内被災児童(家庭)の生活支援
- 報告
- 東日本大震災によって神奈川県に避難している方々のうち、特に子どもがいる家庭を対象に“安心して子どもが育つことが出来る環境作り”のサポートをしているのが、守りたい・子ども未来プロジェクト実行委員会です。
2012年度は、県内に避難している子どもとそのご家庭を対象とした交流会を12回、専門家による相談会やセミナーを3回、様々な企業・団体の協力を得て開催しました。延べ約840名が参加し、リピーターの数も徐々に増え交流の輪が広がりました。また、福島在住の小学生の短期避難(保養)キャンプを夏・春休みの期間に3回、共催又は協力事業として実施しました。相談窓口としてのフリーダイヤルでは14件の相談を受け対応しました。不慣れな土地で抱えこんでいた悩みも、同郷の方々と出会い、相談し、支え合うことで解決できます。被災した方々の力になることを願って、1年間活動を続けてきました。