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神奈川子ども未来ファンド

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2025年度 選考結果報告

2025年度は、17団体のご応募をいただきました。第三者機関である選考委員会が公正に選考にあたり、以下の7団体への助成が決定しました。

 

神奈川子ども未来ファンド 2025年度 助成対象団体

助成総額 1,485,000円

<一般助成>

団体名 事業名 < >内活動領域 都市名 助成金額
特定非営利活動法人
Small Step
<居場所づくり事業>
居場所づくりサポート事業
横浜市 231,000
NPO法人
霧が丘ぷらっとほーむ
<学習支援事業>
ぷらっとSTUDY
横浜市 200,000
一般社団法人
あそびの庭
<居場所づくり事業>
「はらっぱベース」~多様な居場所と学びの展開~
二宮町 240,000
特定非営利活動法人
まんま
<乳幼児親子支援事業>
乳幼児から学齢期をつなぐ切れ目のないピア相談「ぽれぽれ」
横浜市 244,000
一般社団法人
かけはし
<学習支援事業>
学習支援事業~子どもの居場所と地域の活動拠点~
横浜市 268,000
チャコ村●▲■
~みんなでつくるみんなの居場所~
<居場所づくり事業>
チャコカフェ
横浜市 102,000

<課題助成>

団体名 事業名 < >内活動領域 都市名 助成金額
NPO法人
地域福祉を考える会
<学習支援事業>
学習支援事業
伊勢原市 200,000

 

神奈川子ども未来ファンド 2025年度 助成選考委員

委員長
高見澤尚弘氏(株式会社高尚 代表取締役社長)
委員
奥山千鶴子氏(NPO法人 子育てひろば 全国連絡協議会理事長)
飛彈野 理氏(神奈川県弁護士会所属弁護士)
藤枝 香織氏(一般社団法人ソーシャルコーディネートかながわ理事・事務局長)
山口  明氏(前神奈川県労働委員会委員)

2025年度 助成対象団体講評

選考を終えて

日頃より「神奈川子ども未来ファンド」の活動にご協力を頂き、厚く御礼申し上げます。

また、本年度も助成事業へ多くのご応募を頂き、誠にありがとうございました。

一般助成への申請11件、「いじめ・貧困・児童虐待防止」をテーマとする課題助成へは6件、合計17件のご応募を頂きました。

令和5年度に県内の公立小中高校等で認知されたいじめ件数は約44,000件を超え、過去最多を更新しました。その様な状況において、子ども達を取り巻く環境の課題に寄り添い、地域社会に根差した活動に誠実に取り組んでおられる皆様へ心から敬意を表します。

私は「いじめは許さない、許されない」という個々の意識の醸成と共に、それぞれがお互いにコミュニケーションを取り、繋がることで自己肯定感が芽生え、毎日が楽しくなる…この様な環境作りが重要と考えています。

この度の助成が、皆様の取り組み、日々の活動の一助になれば幸いです。

ご支援・ご協力をいただきました皆様におかれましては、今後とも本事業への更なるご理解を賜ります様、お願い申し上げまして、選考委員会としてのご報告とさせて頂きます。

2025年度助成選考委員会
委員長 高見澤 尚弘

選考経過

神奈川子ども未来ファンドの助成は、県内で、子ども・若者や子育てに関わる「場」を自立的に運営しているNPOの活動を支援しています。選考で優先されるのは、緊急性のある課題、多様性への配慮、地域のニーズにあわせた活動の充実、また、新たな発展への期待や他団体や他地域の参考になるような取組みです。

2025年度助成は「一般助成」と「課題助成」の2分野で、助成金総額150万円(1団体上限30万円)とし、要件を満たさない団体(5団体)も含め、総件数17件(一般助成11件、課題助成6件)、総額4,737,200円の応募がありました。

4月4日に開催された助成選考委員会に於いて、7事業(一般新規5件、一般継続2件、課題継1件)、総額1,485,000円の助成が決定しました。「一般助成」では、ニーズにあわせた居場所の必要性や先駆性、目標と事業内容との整合性などの視点から検討し、本助成金による活動の充実や拡大が期待できる6事業を助成対象としました。「課題助成」では、取組みの必要性や緊急性から検討し1事業を対象としました。

応募団体にみられた傾向

応募団体の所在地については横浜市8件、相模原市1件、藤沢市3件、鎌倉市、平塚市、秦野市、伊勢原市、中郡二宮町など、県内全域からの応募がありました。

活動分野は、障がいのある子どもたちへの支援や子ども・若者・子育てを地域で支える居場所づくりなどのほか、子ども食堂、学習支援、野外活動、相談、外国につながる子どもたちの支援、スポーツや芸術・文化を活用した支援など、多岐にわたりました。

助成金の使途は団体の運営基盤の整備の他、講師謝金、会場費、物品の購入やボランティアスタッフの交通費など応募事業の運営にかかわる費用等にあてられており、その使途は課題に即した明確なものでした。

応募団体からは、外国につながりのある子どもたちへの支援事業、子どもや親子のインクルーシブな居場所事業、不登校の子どもや若者を支援する事業、居場所を活用した学習支援事業、相談事業、ケアの必要な子どもたちの体験活動など、ニーズにあわせた特色のある提案がありました。また、課題助成では、子ども食堂、就学サポート事業、経験や関係性の貧困に取組む事業など、様々な提案が寄せられました。

助成対象団体 講評

特定非営利活動法人 Small Step

事業名
居場所づくりサポート事業
助成金額
231,000円
応募事業概要
地域で病気のある子どもや家族を含めた交流の場と啓発活動を推進する事業
講評
疾患のある子どもも健康な子どもも一緒に楽しめる居場所、という理念に共感しました。疾患のある子どもが地域で受け入れられて過ごすことは、健康な子どもにとっても、他者を尊重する精神を学ぶ上で、得難い経験となると思います。インクルーシブ教育の理念が理解され始めてきている中で、とても先駆性のある取組みであり、当事者だからこそできる啓蒙活動によって、その理念が広く共有される社会に変えていくことを期待しています。

NPO法人 霧が丘ぷらっとほーむ

事業名
ぷらっとSTUDY
助成金額
200,000円
応募事業概要
安心して過ごせる第三の居場所で学習支援や交流を行う事業
講評
多世代・多文化交流を大きな柱として掲げている「ぷらっとkiricafe」の活動のなかで、子どもたちが安心して過ごせる第三の居場所になるという目標を掲げて、学習支援の取組みを深めようとされている点を評価させていただきました。地域の小さな困ったを助け合える関係が子どもたちを中心にさらに広がって、貴団体ならではの人の温かさが溢れる居場所を作られていくことを期待しています。

一般社団法人 あそびの庭

事業名
「はらっぱベース」~多様な居場所と学びの展開~
助成金額
240,000円
応募事業概要
来場者にあわせた多様な居場所で、学びやチャレンジできる機会を作る事業
講評
週3日、誰でもどうぞの居場所「はらっぱベース」の運営を中心にスタートして から3年、着実に地域に根づいてきた印象を持ちました。子どもたちが自分のペースで遊びを深められる「空飛ぶ教室」や学校に行けない一人の小学生のニーズから始まった「寺子屋」など、利用者ニーズにそって進化していることが評価されました。地域になくてはならない活動として、賛同者をさらに増やし、運営面での安定性・継続性を高めることを期待しています。

NPO法人 まんま

事業名
乳幼児から学齢期をつなぐ切れ目のないピア相談「ぽれぽれ」
助成金額
244,000円
応募事業概要
切れ目のない相談支援を実施し、学齢期から思春期の親子の孤立を防ぐ事業
講評
幼児期にはその親たちもまだ若く経験の無い事が多く、初めての連続だったり、悩み深いことの連続だと推察します。そうした時に世代を超えて地域の仲間が訪れる「みんなの居場所」として、子どもから大人まで集える場所を運営し顔の見える関係づくりの場所を実践している。また、発達障がいの子どもたちは生きづらさを感じて苦しみ悩んでいる。そしてその親たちもまた悩んでいる。そうした状況下で拠り所となる居場所は砂漠のオアシスではないだろうか!今後の更なる飛躍を期待しています。

一般社団法人 かけはし

事業名
学習支援事業~子どもの居場所と地域の活動拠点~
助成金額
268,000円
応募事業概要
地域の小中学生に学習支援を行う「第3の居場所」を開設する事業
講評
地域課題をよく理解しているからこそ必要に迫られて開設した「第3の居場所は、地域との連携が実を結び、確実に地域資源になってきていると心強く感じした。学習支援を通した地域の居場所づくりには、子どもの安心と信頼を育み、子どもたちのウェルビーイングを支える活動として、大きな期待を寄せています。活動を継続するために、行政の理解が得られ、新たな支援者・協力者との出会いが広がりますよう祈念しています。

チャコ村●▲■ ~みんなでつくるみんなの居場所~

事業名
チャコカフェ
助成金額
102,000円
応募事業概要
不登校の子どもや不登校経験のある若者の交流の場となる居場所開設事業
講評
学校に行きづらくチャコ村に来ている若者たちが企画して運営するチャコカフェは、カフェを訪れる人々を優しい気持ちにさせてくれるのではないかと思います。昨年はスタッフとして参加した若者が、今年は新しい仲間を支える側になる取組みはとてもユニークです。企画の段階から様々なことをみんなで考え一緒に経験する時間が、若者たちの力になることを願って、応援します。

NPO法人 地域福祉を考える会

事業名
学習支援事業
助成金額
200,000円
応募事業概要
困難を抱えるこどもたちに子ども食堂や学習サポートなど実施する事業
講評
堅実な活動実績に鑑み、昨年に引き続いての助成となりました。家庭において充分なケアを受けられない子どもが、子ども食堂や学習サポートを通じて地域の大人・若者と交流し、その活動の姿を目にすることは、お腹を満たす場、学習の場という以上の意味があると思います。サポートを受けた子どもがサポートする側になるような、ポジティブな影響力のある、息の長い活動を続けていただけたらと思います。