子どもたちが生きていることに誇りと喜びを持てる地域社会を

神奈川子ども未来ファンド

MENU

2007年 選考結果報告

2007年は、14団体のご応募をいただきました。第三者機関である選考委員会が公正に選考あたり、以下の6団体への助成が決定しました。

神奈川子ども未来ファンド 2007年 助成対象団体

助成総額 2,244,000円

団体名 事業内容 都市名 助成金額
渋谷きんりん未来の会 <学校を活用した地域活動支援・居場所事業>
地域の居場所・支え合いの場におけるスタッフ研修プログラムの実践的開発
大和 500,000
特定非営利活動法人 在日外国人教育生活相談センター・信愛塾 <外国籍児童・生活支援活動>
「在日外国人とつくるふるさとづくり~小さな輪を 大きな輪へ~」事業
横浜 400,000
鎌倉中央公園を育てる市民の会 <環境教育>
「小中学生のための体験学習」の指導マニュアル・報告書の作成
鎌倉 234,000
カラカサン~移住女性のためのエンパワメントセンター <外国籍児童・DV・生活支援活動>
フィリピンにつながる子どもサポート協働事業
川崎 500,000
ことぶき学童保育 <学童保育>
ことぶき子ども広場事業
横浜 350,000
茅ヶ崎公園自然生態園管理運営委員会 <保全・環境教育>
水辺探検隊
川崎 260,000

神奈川子ども未来ファンド 2007年 助成選考委員

神田 捷夫委員長
委員長
神田 捷夫氏(株式会社京急百貨店 相談役)
副委員長
鈴木 祐司氏(大妻女子大学 非常勤講師)
委員
岩船 弘美氏(男女共同参画センター横浜北 副館長)
小圷 淳子氏(横浜弁護士会子どもの権利委員会 委員)
柴田 愛子氏(絵本作家・有限会社りんごの木代表)

2007年 助成対象団体講評

選考を終えて

貴重な助成の原資を個人・企業・組織団体の皆様からご寄付いただき、そしてその助成金が有意義に活用されるよう助成選考基準に沿い選考委員の皆様と応募書類を審査選考致しました。

ご応募いただいた団体の方々が、子どもの未来に託する情熱、愛情、使命感を持ち活動される事に敬意を表します。

本年は特に、環境、自然、教育、国際に関わる活動テーマが提示されました。苦慮しながら慎重に審査を行いました。皆様のご期待に添えなかった向きもあると思いますが、お許しの程お願いいたします。今後の皆様の活動の継続、発展を祈念いたします。

2007年助成選考委員会
委員長 神田 捷夫

選考経過

神奈川子ども未来ファンド助成は、県内で子ども、若者や子育てに関わる人が地域の中で育ちあう「場」を自立的に運営するNPOの活動へ助成をしている。

助成対象事業については、当該事業を実施することにより活動の充実や拡大が期待できることを重視するとともに、その手法や成果がモデルとなり、他の団体、他の地域にもよい影響や変化を生み出すことが期待される、新たな取り組みを優先的に選考した。

今回の応募総数は14件あり、新規応募が11件、継続応募が3件であった。

新規応募については、事業の必要性や先駆性、その目標や内容の明確性、事業の波及効果などの視点から検討を行い、本助成金による活動の充実や拡大が期待できる3事業を助成対象とした。

継続応募については、上に述べた視点に加え、昨年4月以降の事業の進捗状況や成果を踏まえ、さらなる活動の充実・拡大が期待できるかどうかを検討し、引き続き助成対象とすることとし、新規・継続併せて6事業、総額2,244,000円の助成を行うことに決定した。

応募団体にみられた傾向

応募団体の所在地については、横浜市内が9件で最も多く、次いで川崎市2件、鎌倉市、大和市、山北町がそれぞれ1件となり、県内広域からの応募が見られた。活動分野は例年通り、子育て支援、保育、障がい、環境教育、不登校、引きこもりなど多岐にわたっている。

また、助成金の用途としては、ネットワークの形成、メディアの作成・発行、スタッフの研修など、今後の活動の充実・拡大のために様々な工夫を凝らしている例も見られた。

その一方で、従来受けていた助成金がなくなり、次の展開への「つなぎ資金」として、本助成金を活用したいという例も見られ、活動基盤の確立が大きな課題となっている状況も窺われた。

助成対象団体 講評

渋谷きんりん未来の会

事業名
地域の居場所・支え合いの場におけるスタッフ研修プログラムの実践的開発
助成額
50万円
応募事業概要
運営スタッフ研修等
講評
大和市渋谷中学校の学校開放事業として「子どもの居場所」活動を展開してきた。様々な家庭事情や背景をもった子ども達の参加も増え、スタッフの力量が問われる場面が増えてきた。「子どもの居場所」事業は、どんな“まなざし”をもった大人がいるかによるところが大きく、子どもとかかわり、よりそい、話を聞くこと等について研修を実施する積極的な姿勢と事業計画を評価し、助成を決定した。

特定非営利活動法人 在日外国人教育生活相談センター・信愛塾

事業名
「在日外国人とつくるふるさとづくり~小さな輪を 大きな輪へ」事業
助成額
40万円
応募事業概要
外国籍児童によるタウン誌づくり等のまちづくり事業、生活相談事業
講評
在住外国人の子ども達を中心とした支援活動を78年より実施している。本事業では地域住民との信頼感の醸成を目指したイベント、外国人向けの生活相談会の他、地区社会福祉協議会等と協力の下、子ども達自身の視点で記事を作成した「タウン誌」を発行する。このタウン誌での活動は、子ども自身が自信や自尊心を醸成する機会にもなりうるもので、地域を包括的な視点で相互に暮らしやすくするための事業を評価し、助成を決定した。

鎌倉中央公園を育てる市民の会

事業名
「小中学生のための体験学習」の指導マニュアル・報告書の作成
助成額
23万4千円
応募事業概要
体験学習指導マニュアル・報告書の作成
講評
鎌倉に残る貴重な谷戸環境を保全するための市民活動である。地域の子どもから大人までを巻き込んだ自然体験活動は、異世代の交流の場ともなっている。今回は「小中学生のための体験学習」の指導マニュアル・報告書の作成のための応募である。このことによりさらにコミュニティーが広がり、活動が根ざしていくことを期待して助成を決めた。

カラカサン~移住女性のためのエンパワメントセンター

<継続助成>

事業名
フィリピンにつながる子どもサポート協働事業
助成額
50万円
応募事業概要
他団体連携による子ども活動、DVトラウマ回復キャンプ、子ども自主企画等
講評
昨年の実績を評価し、継続助成を決定した。外国にルーツをもち、DVを目撃したり虐待のトラウマをかかえるなど、生きる力の弱まった子どもたちへの支援は未整備の領域であり、社会的に見えにくいマイノリティの子どもたちへの支援を行う意義は大きい。諸団体との連携が子どもたちを地域で支える基盤となることを期待する。

ことぶき学童保育

<継続助成>

事業名
>ことぶき子ども広場事業
助成額
35万円
応募事業概要
高学年をターゲットにした活動の充実、ボランティア体制の拡充・安定化
講評
学童保育の枠を超えて地域の子どもたちが集える居場所を提供している団体であり、地域特性に応じた具体的な取組みが行われている。昨年度の助成による土曜日の学生ボランティアの配置や教材費の拡充は、子どもたちの居場所の機能を高める効果をあげつつあり、さらなる発展・定着を期待して継続して助成することとした。

茅ヶ崎公園自然生態園 管理運営委員会

<継続助成>

事業名
水辺探検隊
助成額
26万円
応募事業概要
里山水辺観察活動の発展継続
講評
都会では貴重となった水辺環境について子どもたちが体験・学習し、やがて地域の環境保護の担い手として成長していくことを目指すこの事業を有意義なものと評価し、継続助成を決定した。今後、より多くの子どもたちに事業の効果を及ぼすことができるよう、活動の充実を期待したい。

選考のポイント

  1. 場の必要性
  2. 事業の必要性・先駆性・開拓性
  3. 応募内容の計画性や実現可能性
  4. 他団体、他地域へのモデル性、波及効果