神奈川子ども未来ファンド 2020年度 助成対象団体
助成総額 1,500,000円
<一般助成>
団体名 | 事業名 < >内活動領域 | 都市名 | 助成金額 |
---|---|---|---|
みんなの場「てとてと」 | <居場所づくり支援> みんなの場「てとてと」事業 | 相模原 | 100,000 |
NPO法人 ピアサポートF.A.cafe | <食物アレルギーへの支援> 親子でともに学ぶ、食物アレルギーワークショップ事業 | 藤沢 | 250,000 |
NPO法人 RCB大口夢 | <こども食堂、居場所づくり支援> 「ひとり親の子ども・母親の心と体を元気いっぱいに!地域食堂×未病食育教室」事業 | 横浜 | 100,000 |
Art Lab Ova(アートラボ・オーバ) | <学習支援事業> 横浜パラダイス会館における備品の充実と学習支援事業新設 | 横浜 | 250,000 |
おっちー塾 | <居場所と学習支援事業> 地域で支える困っている子どもへの支援事業 ~困っている子どもたちやその保護者を地域で孤立させない~ | 横浜 | 200,000 |
常設子育てサロン ちっちゃなて | <子育てサロン事業> 子育てサロンの運営 | 秦野 | 200,000 |
<課題助成①いじめ・児童虐待防止>
団体名 | 事業名 < >内活動領域 | 都市名 | 助成金額 |
---|---|---|---|
NPO法人 湘南まぜこぜ計画 | <居場所づくり支援> 不登校児童・生徒がいつでも来られる常設の寺子屋ハウスへの移転と居場所マップ事業 | 藤沢 | 200,000 |
<課題助成②貧困>
団体名 | 事業名 < >内活動領域 | 都市名 | 助成金額 |
---|---|---|---|
NPO法人 フードバンク横浜 | <学習支援事業> 経済的困難を抱える子供の学び支援 | 横浜 | 200,000 |
神奈川子ども未来ファンド 2020年度 助成選考委員
- 委員長
- 北川 剛司氏(北川商事株式会社 代表取締役社長)
- 委員
- 奥山千鶴子氏(NPO法人 子育てひろば 全国連絡協議会理事長)
- 飛彈野 理氏(神奈川県弁護士会所属弁護士)
- 西川 正氏(特定非営利活動法人 ハンズオン埼玉常務理事)
- 山口 明氏(神奈川県労働委員)
- 飛彈野 理氏(神奈川県弁護士会所属弁護士)
2020年度 助成対象団体講評
選考を終えて
本年度も「神奈川子ども未来ファンド」にご協力いただきましたこと、ここに厚く御礼申し上げます。
一般課題への申請12件、「いじめ・児童虐待防止」をテーマとする課題分野に4件、「貧困」をテーマとする課題分野に2件、合計18件のご応募をいただきました。
子どもたちが必要とする様々な課題に真摯に向き合い、地域社会に根ざした活動に日々取り組んでおられる皆さまには、心から敬意を表すると共に、日々のご努力やご苦労が少しでも報われるよう、この助成金が活動の一助になればと思います。子どもたちが生きていることに誇りと喜びを持てるような地域社会の実現に向けての、更なる活動の飛躍にご期待申し上げます。
ご支援・ご協力いただきました皆さまには、今後とも本事業への更なるご理解を賜りますようお願い申し上げまして、選考委員会のご報告とさせていただきます。
2020年度助成選考委員会
委員長 北川 剛司
選考経過
神奈川子ども未来ファンドでは、県内で、子ども・若者や子育てに関わる人が地域の中で育ちあう「場」を自立的に運営しているNPOの活動へ助成を行っています。
助成対象事業については、活動の充実や拡大が期待できるテーマを重視するとともに、手法や成果がモデルとなり、他の団体や他の地域にもよい影響や変化を生み出すことが期待されるような取り組みを優先し選考しました。
2020年度助成事業は、「一般助成」に加え、従来の「課題助成」を①いじめ・児童虐待防止②貧困と、テーマ別にしました。また助成金額を総額150万円(1団体上限25万円)で50万円増額し募集したところ、総応募件数は18件(一般助成12件、課題助成①応募4件、課題助成②2件)、応募総額は4,143,000円でした。応募団体には、子どもや親子の居場所を提供する事業の他、地域とコミュニティーをつくる活動や様々な課題を抱える子どもたちのニーズにあわせたサポートを行う事業など、きめの細かい支援に取り組む様子が見られました。また、活動環境の整備や組織基盤整備など運営を強化する提案もありました。
「一般助成」では、事業の必要性や先駆性、その目標と内容との整合性、事業の波及効果などの視点から検討を行い、本助成金による活動の充実や拡大が期待できる6事業を助成対象としました。課題助成①では防止の観点から検討し1事業を、課題助成②では支援の輪が広がることを期待し1事業を対象としました。
上記の通り厳正なる選考の結果、8事業(一般新規4件、一般継続2件、課題①新規1件、課題2新規1件)総額1,500,000円の助成を行うことに決定しました。
応募団体にみられた傾向
応募団体の所在地については横浜市が11件、藤沢市2件、相模原市、秦野市、茅ヶ崎市鎌倉市、葉山町、が各1件と横浜を中心に県内広域からの応募がありました。
活動分野は、地域とのコミュニティーを活用した居場所づくりなどのほか、不登校児童を支える学習支援やIT学習支援、コミュニケーション支援、こども食堂、フリースペース、外国籍の子どもたちへの支援、子育ての電話相談、親支援プログラムの提供など多岐に及びました。
助成金の使途は家賃の補填や人件費等の団体の運営基盤の整備の他、物品の購入やボランティアスタッフの交通費など応募事業の運営にかかわる費用等にあてられ、その使途は課題に即し明確なものとなっていました。
助成対象団体 講評
みんなの場 「てとてと」
- 事業名
- みんなの場「てとてと」
- 助成金額
- 10万円
- 応募事業概要
- 困難な課題を抱える子どもと家庭のための居場所の提供
- 講評
- 子どもや親が抱える様々な困難を地域の目線ですくい上げて解消し、社会資源につなげていく取組みは、行政の支援が行き届かない領域を市民が補完するものとして、大変重要な役割を担っていると評価できます。助成最終年度となりますが、財政的自立と、さらなる活動の充実を期待しています。
NPO法人 ピアサポートF.A.cafe
- 事業名
- 親子でともに学ぶ、食物アレルギーワークショップ事業
- 助成金額
- 25万円
- 応募事業概要
- 食物アレルギーの基本を学ぶ子ども向けワークショップの実施
- 講評
- 近年、小児アレルギー疾患に悩む子育て家庭が増える中、特に食物アレルギーに関して、専門家の知見を踏まえて親子が学べる機会を提供し、家庭自身が学び自信をつけていく活動は、子育て家庭のみならず社会に対しても大きな啓発機会になると期待しています。
NPO法人 RCB大口夢
- 事業名
- 「ひとり親の子ども・母親の心と体を元気いっぱいに!地域食堂×未病食育教室」
- 助成金額
- 10万円
- 応募事業概要
- 飲食店がグループで開催する地域食堂で、ひとり親など母親のための未病食育教室を実施する事業
- 講評
- 社会的に孤立してしまいがちな子供たちやシングルマザー、シニアの皆さんが世代を超えて「繋がる・元気になれる地域食堂」を通して交流し地域の活性化にも貢献している。今後少子高齢化が進む中で社会全体のシステムとして世代間の助け合い、役割の分担は更に押し進めていかなければならない課題です。地域全体の活性化も含めた皆のベンチマークになる活動を目指して欲しいと思います。
Art Lab Ova (アートラボ・オーバ)
- 事業名
- 横浜パラダイス会館における備品の充実と学習支援事業新設
- 助成金額
- 25万円
- 応募事業概要
- 学習支援に必要な教材や備品をそろえ、海外につながる子どもたちのため学習支援事業新設する事業
- 講評
- 海外につながる子どもたちの学習支援はいま大きな課題となっており、会館を居場所とする子どもたちを支えるために必要な人と環境を充実させたい、という貴団体の趣旨に賛同し、地域の子どもたちにとってよりよい居場所となるよう、応援をしたいと考えました。
おっちー塾
- 事業名
- 地域で困っている子どもを支える事業
~困っている子どもたちやその保護者を地域で孤立させない~ - 助成金額
- 20万円
- 応募事業概要
- 地域ボランティアによる不登校児童・生徒への学習支援とコミュニケーション支援
- 講評
- 様々な状況で、学校や家庭で孤立している子供たちへの居場所づくりは私たち大人の役割であり責任(社会のセーフティネット)として認識しなければならない。未来への投資です。特に地域社会の中で取り組む意義は大きいと思います。子供たちに「自信」と「笑顔」をもって生きられる環境づくりを目指してこれからも活動をして欲しいと思います。
常設子育てサロン ちっちゃなて
- 事業名
- 子育てサロンの運営
- 助成金額
- 20万円
- 応募事業概要
- 週3回の子育てサロンを安心して安定的に運営する事業
- 講評
- 行政との委託や補助を受ける際には、スタッフの関り方について大きな選択を迫られることがあります。社会的責任を果たしながら、スタッフのかかわり方(ボランティアか就労か)で悩む多くの団体のモデルとなれるよう期待しています。
NPO法人 湘南まぜこぜ計画
- 事業名
- 不登校児童・生徒がいつでも来られる常設の寺子屋ハウスへの移転と居場所マップ事業
- 助成金額
- 20万円
- 応募事業概要
- 常設の寺子屋ハウスを開設し、不登校児童・生徒や保護者への学習指導等をおこなう居場所を提供する事業
- 講評
- 不登校児童・生徒の学習支援を中心とした居場所を、高校生・大学生の協力を得て実施し、安定した活動にしていきたいという貴団体の趣旨に賛同します。またフォーラムの開催など、行政等や他の団体との交流・ネットワーキングによる地域の支援体制の構築に期待します。
NPO法人 フードバンク横浜
- 事業名
- 経済的困難を抱える子供の学び支援
- 助成金額
- 20万円
- 応募事業概要
- E-laerning System を活用した無償教育をおこなう未来塾を実施する事業
- 講評
- 食糧支援にとどまらず、学びの機会を提供することによって子どもたちの学習意欲と学力の向上を図り、未来に希望を抱かせることで貧困の連鎖を断ち切ろうという発展的な取組みは、希望が育まれる地域社会の実現を目指す本ファンドの理念を体現するものと評価できます。新しい活動の広がりを期待しています。